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S01 「退治屋カイザー」より

S01 「退治屋カイザー」より

『退治屋稼業』 第1話のシナリオ - たぬくま

(※もともとはブログで書いたものです)

■第1話のシナリオ - たぬくま

宇宙暦×××年
どう贔屓目にみても中古にしかみえない宇宙船バンクルーザがクリネック星の宇宙港に着港しようとしていた
周囲に派手派手しく撒き散らされる広告信号がその素性を告げている
曰く…『退治屋カイザー』
退治屋そのものはもう随分長い歴史を持つ職業だが、最近退治屋商売をフランチャイズ展開するリブフリーという企業が台頭してきた
すでに宇宙中の7割の退治屋はリブフリー傘下とみて間違いない
彼らは独特の格付け方式を持っており、傘下の退治屋たちは最高ランクの「ゴールデンマスター」を得ようと必死であった
しかし「ゴールデンマスター」を得るためには宇宙一の「ならず者」と認定されたカーズクラスの「害虫」を「退治」しない限り無理なのである

「グリーンマスター」「ちっ、まだ入門ランクかよ」「しかたないもん、ワタシたちにお金がないんだから」出迎えロビーから眺める少年と少女の2人が宇宙船の広告信号のマークを見ながらささやいた「それより退治屋を呼んだことが「虫」に知れる前に動かないと」2人は用意してきた出迎えボードをもって通関出口へ走った

降り立った3人はなかなか見物であった
先頭にたつ男は素肌に毛皮のジャケットを無造作に着込み、態度や服装こそ野蛮な雰囲気を出していたが、顔つきは「美貌」と呼ぶのがふさわしい造りで左頬と胸に鮮やかな刺青をほどこしていた
斜め後ろを歩いてくる男は一見僧侶のような服装をしているが、片目をふさぐ大きな傷跡やがっちりした体格からどこぞの軍人あがりと見受けられるのであった
もう一人は仮装パーティから抜け出してきたような女であった
大きなネコ手袋とブーツをつけ、寒くないのかビキニ姿であらわれたが、背中の羽根が既に滅亡したニャニャ星系の生き残りだと告げていた 実際ニャニャ星人については知られていないことのほうが多いのだ

………ちょっとさわり(笑)

BTドレスさん企画「キャラ使ってマンガ描いてみてね」プロジェクト参加作品(なんちゃって)▲ # by stagezero | 2005-02-21 09:16


■第1巻のシナリオ2 - たぬくま

「ああん?なんで出迎えがこんなガキんちょなんだよ」
ライズとネイル、2人の前に退治屋カイザーと思われる毛皮の男が居丈高にたちふさがった
「あのな、とうちゃんかかーちゃんはどこだい?(ねーちゃんでもいいぞ♪)」

「ぼくたちがク…クラ…クライアントなの」ライズが重圧に負けまいとして必死に訴えた
「へっ?冗談じゃねえぞ ガキがクライアントなんて聞いたことねえや 金にもポイントにもなりゃしねえ」
「お金はあんまりないけど、「害虫」のポイントは高いんだから」ネイルがライズの応援をするように脇から口をはさんだ「きっと…」

「ばっかばかしい フェイス!次に行こうぜ」くるりと横を向いたカイザーの背中にニャニャ星人がキックをいれた「ミーナ!何しやがる!ネコ足で蹴るな」

「カイザー 少しは話を聞いてあげたら」ミーナと呼ばれた彼女は子供たちの前に少しかがみこんでにっこり笑ってみせた「「ポイント」が高い「害虫」のこと、もう少し話してくれる?」


■第1巻のシナリオ3 - たぬくま

「で、どんな「虫」なんだ」宇宙港のあるセンター地区からはずっと離れた荒涼とした辺境の一軒に連れてこられたカイザーは不機嫌に言った 近くにロボットや宇宙船の不法投棄場所があるに違いない「スラム街なんてどこも似たり寄ったりだ」

「これを見て」ネイルが持ってきた絵をカイザーたちに見せながらライズが言った
「かわいい〜♪」ミーナが描かれたひよこ(?)の絵を見ながら叫んだ「おいしそ〜」

「これは祭で買ったひよこだったんです ボクたちはこの子に「チョビクロ」という名前をつけて家族の一員みたいに育ててたんだ」チョビクロという名は、たぶんこのヒヨコの額に三角形の黒い部分があることからついたのだろう。ネイルの絵はだんだん成長していくチョビクロの姿をとらえていた

「チョビクロはたぶんこの星以外から来た異星人種だったんだ ものすごく頭がよかったんだ」
「ある日、ボクたちが学校から帰ったら…ママが殺されてた」

「!」「住民を殺したのか!」それまで気のない様子で聞いていたカイザーが突然目を輝かせて話に割り込んできた「そりゃあポイント高いぞ!」

「近所のおじさんもそこで死んでたし、ホントにチョビクロがママを殺したなんて信じられないんだ」ライズはほとんど泣きそうになりながら話を続けた
「でも、最近この近くでいくつも起きている殺人事件はどうみてもチョビクロが犯人なんだ」「あいつはロボットを使って人を殺すことを覚えちゃった!」

「ふん、ふん、ふん♪まっかせなさ〜い!」すっかり上機嫌になったカイザーが身支度を整えながら言うのであった


■第1巻のシナリオ変更 - たぬくま

ブログでアップしていたシナリオだとライズとネイルはスラムに住んでいた書き方でしたけど、それだとどうしても話が続かないため、郊外の新興住宅地という設定に変更。


■第1巻のシナリオ4 - たぬくま

「あれは何だ?」チョビクロがこもっているという岩場に下見に来たカイザーとミーナが見たのは見回りをするかのように動き回る3体のロボットだった
「鳥の足みたいじゃない?」ミーナの感想も無理はない。高さは3mぐらいあろうかというロボットは頭と思われる部分から2本の足が伸びているのだが、その格好や動きが鳥の足を想像させるのだ
「鳥の悪玉はどこだ」見ると山裾に深い亀裂がありそこから奇妙な機械音がしている

「近づけるかな」
「ロボットを引き離してみる」ミーナが大きなポーズをとった
「おっ、そういうことが出来るのか」ホント、ニャニャ星人の力についてはわかってないことが多いのだから。

・・・・・・・

チョビクロが出てきた「なんだ お前たちは?」

「オレはここに自分たちの種族の王国を築くんだ」

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(たぬくま)2005/03/31

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